図書館からのオススメ絵本 ~Vol.169~

0~2歳向けの絵本です。
書影「どうやってねるのかな」

「どうやってねるのかな」やぶうちまさゆき/作 福音館書店

動物画の第一人者と称された故・薮内正幸さんによる絵本です。毛の一本一本まで描くような細密なタッチで、数多くの動物図鑑や絵本の挿絵を手掛けました。1987年に刊行された本作も、長く読み継がれています。

よく知られた動物でも、その寝姿を見る機会は意外と少ないもの。木の上で過ごすコアラは、どのように眠るのでしょうか。キリンの長い首はどうなっているのでしょう。「○○はどうやってねるのかな」の問いかけに、想像しながらページをめくってみてください。木の枝に挟まって体を丸め、目を閉じたコアラの姿などを見ることができます。

真っ白い背景に描かれたヒョウやコウモリ、ラッコやフラミンゴといった動物たちは、毛並みや皮膚の感触が伝わってきそうなほどリアルです。実物に忠実ながら温かみのある絵で生き物の魅力がしっかり伝わってきます。

小さいお子さんには、寝る前の絵本として読んであげてもいいかもしれません。気持ちよさそうに眠る動物たちにつられて、いつしか夢の世界へ。すやすやと寝息を立てていることでしょう。(36)