6歳~向けの絵本です。
『にゅうどうぐも』
野阪勇作さく 根本順吉監修 福音館書店 2018年
まことくんとまさるくん兄弟の、夏休み中のある一日のおはなしです。
ラジオ体操や虫取りなど、子どもの夏休みならではの日課をこなすふたりは、とある日、白いわたぐもが成長し入道雲になっていくさまに出会います。どんよりとした早朝のくもり空から夏らしい青い空へ。小さなわたぐもはどんどん大きくなり入道雲になっていきます。入道雲が近付いてきたと思ったら、急な雷とどしゃぶりの雨の空へと変わっていきます。そして、雨上がりの空の雲間には、美しい虹がかかるのでした。
夏の天気と雲の移り変わりの様子がダイナミックに描かれています。空と雲以外のものや人が黒い影絵風に描かれていることも、空の色や雲の存在感を引き出しています。夏休み中に読むのにぴったりな作品です。(by tome)