6歳~向けのおはなしです。
『かさどろぼう』 シビル・ウェッタシンハ/作・絵 徳間書店 2007.5
雨の季節になりました。傘にまつわるスリランカのお話です。
むかし、スリランカに小さな村がありました。村の人たちはまだ傘を見たことがありませんでした。ある日、この村に住むキリ・ママというおじさんが生まれて初めて町へ出かけました。町では、強い日差しをよけるために人々が色とりどりの傘をさしていました。その様子にすっかり傘が気に入ったキリ・ママおじさんは、傘を買って帰ることにしました。
村へ帰る途中、キリ・ママおじさんはコーヒーのお店に立ち寄り、傘は大事にお店の塀の影に隠しました。ところが、コーヒーを飲んだりしているうちに、買った傘がなくなってしまいます。残念に思ったキリ・ママおじさんは、また町へ行って傘を買ってくるのですが、この傘もコーヒーを飲みながらおしゃべりしているうちに無くなってしまいます。その後も何度も傘を盗まれてしまうキリ・ママおじさん。傘が無くなる度にあきらめず傘を買いに行きます。一体傘どろぼうは誰なのでしょう。
傘を買う度に盗まれてしまうキリ・ママおじさんがユーモラスなお話です。傘どろぼうの犯人は誰だろう?とワクワクしながらお話に引き込まれていきます。
(by yukorin)